前の一編は産業設備だった。この一編は温室だ。
同じ構造でも現場が求めるものが違う。ここでいちばんよく起きるのは 設備が替わることである。
この現場の特徴
温室のセンサーと弁は消耗品に近い。湿気と温度差のなかで数年ももたず、替える頃には同じ型番がすでに生産終了になっている。別の会社のものに替える。
そのたびに何が起きたか。制御コードを直した。 新しいセンサーは値の範囲が違い、単位が違い、応答の形が違う。それを知っているコードがどこかにあるので、そのコードを直す。
農家が自分で直せる仕事ではない。だから設備会社を呼び、そのあいだそのラインは手動で回る。

何がその仕事をなくすのか
この雑誌にそのサンプルがある。温室のノードが自分を宣言する形式は六つの欄だ — 識別子、役割、種類、型番、単位、値。
肝は 規則が型番ではなく種類で語ることだ。「この型番の値が30を超えたら」ではなく「種類が温度のノードが30を超えたら」である。
するとセンサーを替えても規則がそのままだ。新しいノードが自分を「種類は温度」と宣言するかぎり、規則はそれをすでに知っている。単位換算が要るならそれも宣言にある。
サンプルの検証はこれをこう確かめる。設置一覧を 丸ごと別の一組に入れ替えて同じサーバーを二回回す。引数だけを変える。制御コードは一行も変わらず、二つの設置がどちらも規則の中に入ってくる。